2006年01月26日

算チャレ第485回:立体的な図形感覚

平面上でボールが反射していくという,よくある問題の立体バージョンです.

(解答例)
光線が反射するごとに反射面の裏側に対称な図形を作っていくと図のようになる.
薄黄色の面がア,水色がイ,灰色がウ,赤がエ.
エの4つの頂点と光源を結び,アとの交点をとると,濃い黄色の台形ができる.
台形の上底は,3*1/3=1cm 下底は3*1/2=1.5cm 高さは3*2*2/3-3=1cm
したがって面積は,(1+1.5)*1/2=1.25cm^2


立体をこう切って,それからこう切ったらこんな立体が残る.そういった直感的な立体感覚は机の上で身に付くものではないでしょう.才能とまでは言いませんが,生活力のうちに入るのかもしれません.しかし良し悪しはさておいて,そこで直感的な感覚を要求するのではなく作図法をマニュアル化することによって解決するのが受験算数です.

私には前述のような感覚はほとんどありません.立方体を3点を通る平面で切断する問題はなぜ解答のようになるのか小学生の頃は理解できませんでした.中2の立体図形の単元で同じような問題が出てきたときも,今思えばどこまでわかっていたのかあやしいものです.これは単に作図の仕方をきちんと勉強しなかったからでしょう.あれから何年も経っていつのまにか一通りのことはできるようになりましたが,今でも苦手感は消えません.いちいち丁寧に作図しなくてもぱっとわかる人だっているのになと思ってしまいます.私の場合は,紙と鉛筆という平面の世界に興味を持ったのが割と早く,粘土遊びなどをあまりしなかった(幼稚園で使っていた油粘土の臭いが手につくとなかなか取れないのを嫌っていたというのもあり…)というようなことが,平面図形に対して立体図形の感覚が身につかなかった要因の1つになったのかもしれない気がします.もちろんそんな子どもだったからこそ得たものもあり,それはそれでよかったとも思っていますが.

そんなことを考えていたときにちょうど,1週間後に難関校にチャレンジするR君と久しぶりに出くわしました.彼は平面図形の問題では単純な三角形の相似に気がつかないことがたびたびあります.立体図形にしても,見ているとなかなか危なっかしい解き方をするのですが,なぜか最後にはつじつまを合わせてきます.この「なぜかよくわからないけど大抵正しくできている」というのは直感に頼っているところが大きいからでしょう.どうやら私とは逆のタイプのようで,ないものねだりですが少し羨ましく思ったりもします.
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2005年11月10日

算チャレ第475回

[解答例]
BQとARの交点をTとおく.
△TBA,△TAQ,△ABQは相似.
QA=2cm,AB=5cmより,QT:TA=TA:BT=2:5だからQT:BT=4:25
△SQTと△RBTは相似で,QS:BR=QT:BT=4:25
△APSと△ABRは相似で,PS:BR=AP:AB=2:5
QS:BR=4:25,PS:BR=2:5より,PS:SQ=5:2
△APS=△APQ*5/7=10/7cm^2
posted by カイト at 00:24| Comment(1) | TrackBack(0) | 算チャレ解答例 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年11月09日

算チャレ第474回

[解答例1]
3辺の長さの組み合わせで場合分けする.
(1,1,6): 3通り 1*1*6*3=18
(1,2,5): 6通り 1*2*5*6=60
(1,3,4): 6通り 1*3*4*6=72
(2,2,4): 3通り 2*2*4*3=48
(2,3,3): 3通り 2*3*3*3=54
18+60+72+48+54=252cm^3

[解答例2]
まず「長さ8cmのハリガネを切断後の長さがすべて整数になるように2箇所切断して直方体を作る」ことは,OOOOOOOOを3つのグループに分けることと同値.
(例えば,2cm*2cm*4cmの直方体ならOO_OO_OOOO)

次にできた直方体を1辺1cmの立方体に分割し,その中から任意の1個を選び出すことにする.選んだ立方体の位置は「x行y列z段」と表すことで同定できる.
これは,3つのOのグループのそれぞれから1つOをXに置き換えることと同値.
(例えば,2cm*2cm*4cmの直方体の1行2列3段ならXO_OX_OOXO)

ここでハリガネの切れ目を表す_をXに置き換えても_とXの意味は損なわれない.
(上記の例では,XOXOXXOOXOとなる.5つのXのうち,偶数番目はハリガネの切れ目,奇数番目は選んだ立方体の位置を指定する.)

(すべての直方体の体積(単位:cm^3)の合計)=(すべての直方体を分割したときの立方体の数の合計)=(すべての直方体から1個の立方体を選ぶ場合の数)
より,求める体積(単位:cm^3)は
OOOOOXXXXX
を並べ替える場合の数に等しい。

10C5=252(cm^3)

中受ならつまらないけど解答例1で十分でしょう.
解答2例は面白い.夜中につい興奮しました.解答2例がというよりは,体積の求め方と場合の数がリンクしていること自体がですが.

場合の数というと,どうも教える側からすると順列・組み合わせを駆使して計算ではじき出す方がすべて書き出すよりもエライ,みたいな雰囲気があります.私も以前はそうだったのですが,今では「根性書き」容認派です.理由は単純で,「正しい議論をしてほしいから」.少なくとも算数では正しければいい,手段は問わない,が最近のポリシーです.子どもが自分で考えたことなら,多少遠回りでも正しく話を進めて答えが出るまで付き合うことにしています.使えない道具を無理に使わせたところで「考えたことにする」癖がつく弊害は大きいと思います.もちろん,道具の使えない算数原始人のままでよいというわけではありません.使わせなければ決して使えるようにはならないですから,その辺のさじ加減は難しいところです.
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算チャレ第473回

[解答例]
「赤2005匹,青1019匹」の1秒前は「赤(2005-1019)匹,青1019匹」となる.
これに限らず,一般に「2種類の生物の数がm匹とn匹(m>n)」のとき、その1秒前は「n匹と(m-n)匹」になる.
つまり,「赤2005匹,青1019匹」から時間を逆流させて「赤1匹,青1匹」にすることは,縦2005cm,横1019cmの紙から切り取れる最大の正方形を切り取っていき,最後に1辺1cmの正方形を残すのと同じこと.
(2005,1019)から正方形を切り取る操作を始めて,
2005÷1019=1...986 →1回で(1019,986)になる
1019÷986=1...33 →1回で(986,33)になる
986÷33=29...29 → 29回で(33,29)になる
33÷29=1...4 →1回で(29,4)になる
29÷4=7...1 →7回で(4,1)になる
4÷1=4 4-1=3 →3回で(1,1)になる
1+1+29+1+7+3=42秒後

虫が増殖する問題でフィボナッチ数列を使うものは数問見たことがありますが,本問はユークリッドの互除法ですね.私には最大公約数を求める手段という実践的な印象が強いので,どうも互除法→解答例のような紙の切り分け問題という雰囲気(私の周囲だけかもしれませんが)やそもそもこのいかめしい名前にも違和感を感じてしまいます.
posted by カイト at 22:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 算チャレ解答例 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

算チャレ第472回

[解答例]
Dを通りABに平行な直線とACの交点をGとする.
△CDGと△CBAの相似比はCD:CB=1:2であることから,
DG=2.5cm,CG=3.5cm,GE=2.5cm
△GDEはGD=GEの二等辺三角形.
GからDEに垂線を下ろしその足をHとすると,EH=3/2=1.5cm
△EGHは辺の比が3:4:5の直角三角形とわかる.
したがってGH=2cmとなり,△GDE=3*2/2=3cm^2
△CDE=3cm*(6/2.5)=7.2cm^2
△CBE=7.2cm^2*2=14.4cm^2
△ABC=14.4cm^2*(7/6)=16.8cm^2
posted by カイト at 21:30| Comment(0) | TrackBack(0) | 算チャレ解答例 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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